PCB基板の製造工程では、電気銅めっき、化学銅めっき、金めっき、錫鉛合金めっき、その他めっき層の剥離など、予期せぬ事態が数多く発生します。では、このような層状化はなぜ起こるのでしょうか?
紫外線照射下では、光エネルギーを吸収する光開始剤が光重合反応を引き起こす遊離基に分解され、希アルカリ溶液に不溶性の基分子を形成します。露光下では、不完全な重合により、現像プロセス中にフィルムが膨潤して軟化し、ラインが不明瞭になり、フィルムが剥がれ落ちて、フィルムと銅の接着が不良になります。露光量が多すぎると、現像が困難になるだけでなく、めっきプロセス中に反りや剥がれが発生し、浸透めっきが形成されます。そのため、露光エネルギーを制御することが重要です。銅の表面を処理した後、洗浄時間を長くしすぎないようにしてください。洗浄水にも一定量の酸性物質が含まれているためです。その含有量は弱いですが、銅表面への影響を軽視することはできず、洗浄操作はプロセス仕様に厳密に従って実行する必要があります。
金層がニッケル層の表面から剥がれる主な原因は、ニッケルの表面処理です。ニッケル金属の表面活性が低いと、満足のいく結果を得ることが困難です。ニッケルコーティングの表面は、空気中で不動態膜を生成しやすく、不適切な処理などにより、金層がニッケル層の表面から分離してしまいます。電気めっきにおける活性化が適切でない場合、金層はニッケル層の表面から除去され、剥がれ落ちてしまいます。2つ目の原因は、活性化後の洗浄時間が長すぎるため、ニッケル表面に不動態膜が再形成され、その後金メッキされ、コーティングに欠陥が生じることです。
めっき剥離には様々な原因がありますが、基板製造工程で同様の事態が発生しないようにするためには、技術者の注意と責任感に大きく依存します。そのため、優れたPCBメーカーは、不良品の供給を防ぐために、すべての作業員に高い水準の研修を実施しています。
投稿日時: 2024年4月7日